卵子凍結について

卵子凍結について

女性は年齢を重ねることで卵子の数が減っていくとともに卵子そのものの老化も起こります。卵子は老化すると、染色体異常が増えて、妊娠できる可能性がある卵子の数も減少します。つまり妊娠率の低下だけでなく流産率も増加します。
今は仕事を優先したい、パートナーの都合などで妊娠への準備が整わない方が、状況が整い子供を産み育てたいとなった時に、これまでは加齢で生じる卵子の問題によって妊娠・出産を諦めるしかありませんでした。この治療は少しでも年齢の若い時期に卵子を凍結しておくことによって将来の妊娠・出産の可能性を高めることが出来ます。当院では、心身ともに健康な女性が年齢とともに低下する妊娠する力・機能(妊孕性といいます)を温存することを目的として卵子凍結を行います。
この治療は日本産婦人科学会の「体外受精・胚移植に関する見解」および「ヒト胚及び卵子の凍結保存と移植に関する見解」を遵守しています。

治療の適用について

  • 卵子凍結を希望される方。
  • 卵巣刺激、採卵が可能な方。
  • 年齢は18歳以上43歳未満としています。

卵子凍結について

卵巣から卵子を採卵し成熟した卵子を凍結しておくことで加齢に伴う卵子そのものの老化を防ぎます。

成熟卵

液体窒素タンク

成熟卵

液体窒素タンク

卵子凍結の実際

卵巣刺激

卵子凍結を行う場合には成熟した卵子のみを凍結しますが成熟した卵子であっても融解後の生存率は90%前後、顕微授精での受精率は80%前後とされています。また採卵時の年齢や精子の状態により受精率、妊娠率に差があるため卵子凍結保存の個数に適切な指針はありません。なるべく若い年齢で卵子凍結を行い、出来るだけ多くの成熟した未受精卵を凍結保存しておくことが望ましいと考えられるため卵巣刺激を行います。卵巣の状態など考慮しさまざまな卵巣刺激法が行われます。たとえばhMG-hCG療法にGnRHアゴニストを併用する方法で、体内に自然に分泌されるゴナドトロピン(LH)を抑えて、hCG投与後の採卵をより確実に行います。GnRHアゴニストの代わりに黄体ホルモンを使用、h C Gの代わりにGnRHアゴニストを使用する方法などがあります。

採卵

採卵は経膣超音波ガイド下に行われます。経膣超音波プローブを膣内に挿入し、超音波画面を見ながら卵胞を穿刺し、卵胞液とともに卵子を吸引、採取します。

卵子凍結

ガラス化法(Vitrification法)という方法で急速に凍結します。凍結した卵子は、-196℃の液体窒素の中に保存されます。液体窒素中では卵子は半永久的に保存可能です。

卵子の凍結保存期間について

卵子の凍結保存期間は、1年までとしその後の処分は当院一任となります。1年以上の保存を希望される場合は、1年以内に申し出て頂きます。
以下の場合は、凍結卵子は廃棄とさせて頂きます。

  • 1.1年以上凍結延長のお申し出のない場合
  • 2.患者本人が亡くなられた場合
  • 3.患者本人が行方不明の場合
  • 4.患者本人の生殖年齢を超えた場合
  • 5.地震、火災などの災害によって卵子の損傷や損失が生じた場合

また、当クリニックの診療継続が困難になった場合(実施責任者の死亡など)には、患者様と協議の上、受け入れ先がある場合には凍結卵子の移送の手続きを行います。

治療成績について

凍結された卵子は融解し使用します。融解後の生存率は90%前後、顕微授精での受精率は80%前後とされていますが年齢や顕微授精に使用される精子の状態で変わります。

治療の費用について

  • 現在は自費診療のみとなります。
  • 詳細は最後に示してある卵子凍結の料金表の通りですが、保険診療報酬のおよそ10割となります。加えて注射代、薬代、超音波検査代、ホルモン血液検査代などがかかります。
  • 卵子凍結1個につき凍結・保管料(1年間)として11000円かかります。
  • 2年目以降の保管料として卵子10個まで44000円、11個以上の場合は66000円かかります。

治療によるリスクについて

  • 卵巣過剰刺激症候群:卵巣過剰刺激症候群は卵巣刺激に伴って生じます。軽~中等症では経過観察でよくなりますが、重症化すると腹水・胸水がたまり、血液濃縮が進むと血栓症を起こすこともあり適切な管理が必要です。重症化を抑えるために内服加療を行う場合があります。
  • 感染:採卵時に雑菌が骨盤内に入ると骨盤腔や卵巣周囲に細菌感染を起こす可能性があります。清潔な操作と抗生物質の投与により予防します。
  • 腹腔出血、卵巣出血:卵巣を穿刺する採卵術では、卵巣出血による腹腔内出血を生じる可能性があります。これらの出血は自然に止血しますが、非常に稀に多量出血に至ることがあります。
  • 麻酔による副作用:静脈麻酔では麻酔後の悪心、嘔吐を起こす場合があります。
  • 凍結、融解操作の過程で、一部の卵子は変性、破損してしまう場合があります。凍結、融解後の卵子の生存率は90%程度です。
  • 卵子に対するリスク:卵子の質が良くない場合、顕微授精により変性を起こす可能性があります。
  • 出生児に対するリスク:将来凍結した卵子を使用し顕微授精により出生した児で染色体異常については対照群と明らかな差がないとの報告がありますが、泌尿生殖系の異常が1~2%高くなるとも報告されています。この原因が男性因子に関係しているのか、顕微授精の侵襲的操作が影響しているのかはまだ不明です。Y染色体上の遺伝子変化がある場合、顕微授精で成立した妊娠で男児の場合に同様の遺伝子変化が伝達される可能性があります。

カウンセリングについて

ご希望の場合カウンセリングを受けられることができます。

卵子凍結の料金表

・術前検査代:感染症検査、AMH検査、超音波検査(約31,000円)※他で検査していれば一部省略可
・卵巣刺激代:注射、薬、ホルモン検査、超音波検査(約47,000円~171,000円)

採卵代:卵子の個数により変わります。

採卵 36,000円
加算 1個 24,000円
2~5個 36,000円
6~9個 55,000円
10個以上 72,000円
麻酔7,000円

卵子凍結保存代:卵子の個数により変わります。

卵子凍結保存 卵子凍結保存管理料・導入時(保存期間1年まで) 1個あたり 11,000円
卵子凍結保存維持管理料(1年間) 10個まで 44,000円
11個以上 66,000円

※料金は消費税(10%)が含まれております。

〒244-0801
 神奈川県横浜市戸塚区品濃町549-2 三宅ビル7階
TEL 045-825-5525 FAX 045-825-5273

受付時間
9:30-12:30 ×
15:00-18:00 × × ×

※卵巣刺激のための注射は日曜日・祝日も行います
※予約制ではありません。直接受付してください

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