このコーナーのテーマは不妊症の基礎知識です。不妊症の定義や男女別不妊原因、検査内容などについては、すでに多くの医療機関のウェブサイトに書かれていますが、プラスして伝えたい「不妊症の実像」「最近の知見」についても触れました。不妊症かもしれないという不安をおもちの方や不妊症外来への受診を考えている方に、不妊症について正しく理解していただきたいためです。合わせて、当院発行のテキストを読んでいただければ、さらに理解が深まると思います
不妊症とは
不妊症を正しく理解するために
キーワードその1
「妊娠したいのに妊娠できない」
- 不妊症とは、赤ちゃんが欲しいご夫婦にコウノトリが微笑んでくれない状態を言います。
赤ちゃんが欲しいと望み、避妊しない通常の性生活がある場合、約80%のご夫婦は1年以内に、およそ90%のご夫婦は2年以内に妊娠します。妊娠を望みながら、1年たっても妊娠しない場合には、妊娠しにくい原因=不妊症の原因が隠れている可能性があります。
キーワードその2
「5組に1組のご夫婦は不妊症の可能性が…」
- 赤ちゃんが欲しいのに妊娠できないご夫婦は意外に多いのです。
1年以内に80%ぐらいのご夫婦に赤ちゃんが授かる…。別の言い方をすると、約20%、5組に1組のご夫婦は不妊症の可能性が高いのです。
キーワードその3
「不妊症の原因の約半数は男性側にある」
- 不妊症の原因は女性と男性の双方にあります。
妊娠しない背景には何か原因が隠れているはずです。ともすれば女性にだけ原因があるように思われがちですが、大きな間違いです!不妊原因の約半数は男性側にあると言われています。
キーワードその4
「1日も早く不妊症専門医へ受診を」
- 赤ちゃんを授かる早道は専門医への受診です。
1日も早く赤ちゃんが欲しいと望むご夫婦はどこに相談するのがいいでしょうか。日本の場合、不妊症は産科婦人科の臨床領域のひとつです。産科婦人科の中で不妊症を専門に扱う病院や医師を受診することが、早い妊娠への近道です。
とくに女性の年齢が高い場合は早い受診を。女性の生殖機能、なかでも卵巣が赤ちゃんの基である卵子を排卵する働きは、年齢が高くなるほど低くなります。晩婚のご夫婦、とくに30代の女性は結婚から1年たっても妊娠しない場合には、早めの受診が大切です。
キーワードその5
「不妊症専門医の目安は生殖補助医療の技術が高いこと」
- 生殖補助医療の技術が不妊一般治療に反映されます。
不妊症専門医の受診をためらう方のなかには、すぐに体外受精を勧められたらどうしよう…と不安をもっている方がいます。しかし、不妊症専門医であれば、唐突に生殖補助医療を勧めることはありません。不妊原因はご夫婦によってさまざま…。排卵時期を的確に予測した上で性生活のタイミングを指導するタイミング法で妊娠するご夫婦も多いのです。しかし、排卵を促し、排卵時期を的確に予測する医療の背景には、体外受精の経験によって裏打ちされた高度な技術があります。1日も早く赤ちゃんが欲しいご夫婦、年齢の高いご夫婦ほど、生殖補助医療の経験が豊かな不妊症専門医を受診しましょう。
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※卵巣刺激のための注射は日曜日・祝日も行います。
※予約制ではありません。直接受付してください。